いまバンコクにいる。昨日、東京から上海経由の中国東方航空でやってきた。僕はバンコクをベースに航空券を買っている。前回、上海に用事があったため、中国東方航空を利用した。その帰り便を利用した感じになる。
何回か上海経由の中国東方航空を利用しているが、上海空港でのトランジットはいつも不思議である。トランジットであるのにかかわらず、中国に入国したような感じになるのだ。
上海の浦東空港に着き、乗り継ぎカウンターで搭乗券を受けとる。ここまではほかの空港とかわりはないのだが、その先で、不思議な通路を通る。ドアを開けた先には、イミグレーションがあるのだ。僕は中国に入国しないのだから、イミグレーションを通る必要はないと思うのだが。
以前はここで、入国と出国カードも書かされた。パスポートを渡し、スタンプがちゃんと捺される。このスタンプが、六角形の形をしている。滲んでよく見えないのだが、『辻』というような字が捺されている。これがトランジットという意味だと勝手に思っている。
通常の空港トランジットというものは、荷物検査こそあるものの、パスポートチェックはしない。しかし上海の空港は違うのである。ひょっとして、北京の空港もそうなのだろうか。
だからというわけでもないだろうが、上海の空港は、トランジットでも手数料をとられる。バンコクで購入した場合、片道500バーツ、往復で1000バーツ。3200円もとられているのだ。上海で乗り継いだだけで、手数料をとられるというのは、いつも納得がいかないが、上海空港のルールなのだから、諦めるしかない。
このトランジットというものは、こだわりはじめると出口がなくなってしまう。シンガポールや香港の空港の場合、24時間以内の乗り換えがトランジット扱いになる。手数料もとられないはずだ。
昔よく、このトランジットを利用したことがある。朝、いちばんのキャセイパシフィック航空で香港に行き、香港に入国して市内に出る。人と会ったりして、夕方空港に戻り、バンコク行きの最終便にのるのだ。これだと完全なトランジット扱いで、追加料金の必要もなかった。航空券も1枚ですんでしまった。
上海では、入国もしないのに、トランジットの手数料をとられるというのに、香港では入国するのに、手数料は無料なのだ。
以前、旧社会主義圏の飛行機も、このトランジットでずいぶんいい思いをさせてもらった。乗り継ぎの悪い便を選ぶと、2日とか3日とか、その街に滞在することになる。入国していないわけだから、パスポートは預けたままだが、市内のホテルを用意してくれる。滞在中は市内に出ることもできる。ワルシャワやモスクワを、このトランジットで歩きまわったものだ。
陸路の移動にもトランジットというものがある。正確にはトランジットビザをとることになる。中央アジアの国では、観光ビザをとるより、はるかに簡単にとることができる。72時間以内の滞在……といったルールがあるが、一般の旅行者のように、その国に滞在することができた。もっとも、カザフスタンに行ったときは、ウルムチを出発したバスが2日も遅れ、到着した日がビザが切れる日ということもあったが。
【下川からひと言】
トランジットのうまみは、年を追って減ってきている。まだ、得するトランジットがあれば教えてほしい。
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